さて、前回はみなさんが冷蔵庫に関して普段疑問に思っている事をご紹介させて頂きました。
今回は、冷蔵庫の種類や機能についてお話をさせて頂きます。
まずは、前回のおさらいです。
- 冷蔵庫の容量はどれを選べばよいの?
- どのメーカーを買えばいいの?
- 片開きと両開き どっちがおすすめ?
- 野菜室と冷凍室 中央がいいのはどっち?
- 最近の冷蔵庫 庫内が明るいよね
- 『切れちゃう』とか『パーシャル』とかどの機能がいいの?
- 最後に
冷蔵庫の容量はどれを選べばよいの?
冷蔵庫の容量を選ぶ際には、基準となる数字があります。
家族の人数×70+170=必要容量
です。
一般的に一週間に一人が消費する食材の量が約70L。
そして、調味料や冷凍食品など常時備蓄が100L。
念のため一人分の予備備蓄70Lを加えて、この数字となります。
各冷蔵庫メーカーもこの容量を基準にお勧めしています。
ただし、この数字はあくまで目安です。
本来のお勧めは、上記の計算式で出た数字の、1つ上のランクを購入する事をお勧めしています。
どのメーカーを買えばいいの?
メーカーによって搭載機能が違いますし、冷蔵庫はメーカーによって大きく仕組みが変わるものでもありません。
余談ですが、冷蔵庫の心臓部ともいえるコンプレッサー(空気圧縮機)は、ほとんどの国内メーカーがパナソニック製です。
※全メーカー、全機種ではありません。
気に入った機能、デザイン、購入の際の価格などで選べばよいと思います。
ちなみに国内で一番出荷量が多いのが日立です。その次にパナソニック。
以下、東芝、三菱、シャープとハイアール、その他が続いています。
片開きと両開き どっちがおすすめ?
400ℓクラスだと、ほとんどのメーカーが片開きです。
逆に480ℓ以上ですと、ほとんどのメーカーが両開き(観音開き)です。
選ぶ容量によって変わってくると思いますが、それぞれ長所と短所は存在します。
片開きの長所と短所
これは扉部分にあるポケット(ペットボトルや卵を入れる場所です)が、両開きに比べて入る量が多くなってます。
また、扉が一枚しかない分、片手でドアが開けられます。
『なんのこっちゃ』と感じる方もいると思いますが、意外と重要です。
買い物袋を提げた状態でドアを開ける時や、片栗粉をまぶすなどの料理の最中には、『片手で開ける』というのは重宝します。
以上が長所ですが、短所も存在します。
両開きと違って、片開きの扉を開くためには、全面に大きめのスペースが必要です。冷蔵庫の前に食卓なんかあったりすると、開くときに邪魔です。
しかも、ポケットに大量に物が入る分、結構扉が重くなります。開ける際に力が要りますし、壁際に設置して勢いよくドアを開けると、壁にぶつけて扉が凹みます。
以上が片開きのデメリットです。
つづいて、2枚扉の両開きです。
片開きのメリット=両開きのデメリットですので、両手でドアを開けるし、ポケットの容量が少ないですが、前のスペースは開けなくてよいし、扉も軽いです。
以上がドア形状による、メリットとデメリットです。
野菜室と冷凍室 中央がいいのはどっち?
過去に発売された冷蔵庫は、ほとんど野菜室が中央でした。
しかし、現在発売されている冷蔵庫は、東芝を除きほとんど冷凍室が中央です。
※フルラインで発売しているのは東芝ですが、他社でも一部販売しています
これは冷却構造の変化と、食材の進化が原因とされています。
冷却構造に関しては説明が長くなるので省きますが、近年では野菜をまるごとではなくカット済み野菜などを手軽に利用する人が増えてきました。
そして、冷凍食品や冷凍技術の進化によって、冷凍室の使用頻度が高まっています。
また少し話は逸れますが、冷蔵庫はコンプレッサーが一番下に内臓さているため、どうしても一番下の引き出しの容量が小さくなります。
冷凍室の使用頻度が高まり、野菜の摂取量や備蓄量が減ってきたため、現在の主流は冷凍室が中央です。
ただし、野菜を重視される方もたくさんいますし、東芝の野菜鮮度保持の技術は非常に高い評価を得ています。お好みで選んで下さい。
最近の冷蔵庫 庫内が明るいよね
そうです。実は明るいです。デモ機が明るくしてある訳ではないです。
近年の冷蔵庫は、庫内灯が全てLED化されています。LEDは省電力のため、以前と比べて庫内に照明を複数配置できますし、電球と違って長持ちしますので修理の頻度が減っています。
『切れちゃう』とか『パーシャル』とかどの機能がいいの?
冷蔵庫購入の選択で、決め手の1つが『各社の独自機能』をどれにするかです。
年間電気代とかは、同容量ですと微々たる差ですので、あまり重視されません。
ですので、メーカー毎の独自機能をご紹介します。
三菱 切れちゃう冷凍
一般的な冷凍室の温度は-20~18℃です。多少開けたくらいでは溶けないレベルで凍らせていますが、温度が低すぎて空気中の水分が霜としてつき、食材を損ないます。
そこで三菱はマイナス7℃の半冷凍機能を搭載しています。
ガッチガチに凍らせてない半冷凍なので、解凍しなくても調理、カットが可能です。
解凍の手間は減りますし、解凍の際に溶けた霜と一緒に食材の持つ旨み成分が流れてしまうのを防ぎます。
肉や魚などを、多めに買って少しずつ使用する方におすすめです。
パナソニック パーシャル冷凍
一般的に冷蔵庫内の温度は2~6℃と、凍らないレベルで冷蔵します。
ただし、冷蔵室内に付いている『チルド室』のみ、お肉や魚など鮮度保持が重要な生ものがいれられるよう、より凍らないレベルの低温、0℃前後で保たれています。
肉や魚、チーズなどは、冷凍すると味に影響を及ぼしますが、鮮度の劣化も早いため、チルド室での保管が鮮度を保つコツです。
パナソニックはチルド室の温度をマイナス3度に設定しており、『半冷凍』ならぬ『微冷凍』として、食材の劣化を抑えると共に、冷凍の弱点も解消しています。
微冷凍なので、一般的なチルド室より保存期間が延び、冷凍保存より味の劣化を抑えます。
肉、魚などをふんだんに使う方におすすめです。
一応、チルドルームの温度は切り替え可能です。
今日食べる予定の食材や、ゼリーなど、凍らせたくないものも一緒に微冷凍にされてしまうのを防ぐためです。
日立 真空チルド
チルド室の横に、真空に近い形に出来る部屋が付いています。
空気に触れる事によって起こる『酸化』が、食材を劣化させる原因となります。
『真空チルドルーム』は、密封されたチルド室から空気を抜いて、酸化を抑えます。
ただし、真空チルド室と一般的なチルド室が壁で隔ててあるので、チルド室が狭い、という欠点も持っています。
生肉、刺身、ハム、チーズ、生野菜サラダなど、鮮度を重視する食事の劣化が気になる方におすすめです。
以上が、国内メーカーの独自機能の中で有名な機能です。
それぞれ人気の機能ですので、購入の際に参考にして下さい。
最後に
冷蔵庫の購入にあたって、機能や特徴を解説しました。
新たに冷蔵庫の購入を検討している方にとって、お力になれれば幸いです。
それでは、最後までお読み頂き、誠にありがとうございました。