さて、前回は現在のインターネット回線の主流である『光回線』についてお話をさせていただきました。
そして今回はより実用的な話となりますが、『実際、どのインターネット回線を引けばよいのか?』というお話をさせて頂きます。
利用方法によって最適解が変わるネット回線選び
現在、日本国内でも多くの事業者が、一般利用者向けの『インターネット回線』のサービスを提供しています。
正直多すぎて、
どれを選べばよいか分からない
そもそも何がお勧めなのかよく分からない
という人向けの、基本的な紹介となります。
回線は安い方がよい
携帯電話の料金是正議論でも、たびたび話題に上がっている事ですが、
安さは正義です
誰だって、『同じ品質』で価格に差が出るのであれば、価格が安い方を求めるのが道理です。
ただし、この『同じ品質』というのがネックになります。
インターネット回線網は、どんどん新しい技術が開発されてサービス競争が起こっていますので、新設投資と設備維持に非常にお金が掛かります。
既存のライフラインである、水道や電気に比べて高額です。
そこを少しでも安価に利用したい、というのは当たり前な話ですが、安くした分
つながりが悪い サポートなどの対応が悪い
では、ある意味『安価なサービスを適正価格で提供された』という、あたりまえの話になってしまいますね。
いわゆる『安かろう悪かろう』のサービス提供を受けてしまう事です。
そこでまず最初に提案するのが『スマートフォンとのセット割』サービスです。
携帯電話会社が提供、あるいは提携しているインターネット回線と契約し、月々の月額料金から割引を受ける事を指します。
大手通信会社は元々、充実サポートや回線の安定性を謳いつつ、料金が高額になりがちです。ただし、通信速度やサービスサポートの品質を落とす事無く、値引きをしてくれるのが、携帯電話との『セット割引』です。
しかも、従来は『インターネット回線』と『携帯電話』は別々の会社が提供していましたので、サポート窓口が別々でした。
それを携帯会社が提供するサービスに変えれば、窓口が一本化されます。
※サポート窓口内で担当部署が変わる事はあります
解約や契約変更をしたい時に、契約する会社毎に窓口を探すのは結構面倒です。
料金支払いも一括になりますので、もし自分が『どんなサービスを、月額いくらで受けているのか』を調べる場合も、窓口が携帯とインターネット回線で一緒になります。
会社によっては家庭の電力まで一緒になる場合もあります。
時は金なり、という考え方からすれば、各サービス毎に最安値で評判の良い物を、時間をかけて探すより、一括窓口にして割引を受けたほうが、時間的にも料金的にも負担が減る事になります。
品質を維持しつつ、一番手っ取り早く料金を下げようと思ったら、現在契約中の携帯電話会社の提供するインターネットサービス、又は提携会社と契約するのが、一番お得です。
そもそもなぜ料金が割引になるのか
品質もサービスも下げていないのに、なぜ料金が割引になるのか?
これは従来のサービス料金を払っている側からすれば、とても不思議な事ですよね。
理由は簡単です。
携帯電話会社にも、実はメリットがあるからです。
携帯電話会社も、自社の既存顧客が他社に奪われないよう、様々な施策を打っています。
宣伝広告にお金を掛けたり、自社携帯でしか使えないサービスを増やしたり、料金割引で他社よりも月額負担を下げたりと、何かとお金が掛かります。
しかし、ネット回線との割引サービスを提供してしまえば、顧客が他社に移ろうとしても、セット割引が適用になりません。
セット割引が適用になるには、他社が提供、または提携しているインターネットサービスに変更しなければならないためです。
これが携帯電話と違って結構面倒です。
携帯電話とは別の高額な違約金が発生したり、工事費無料キャンペーンを受けていた場合は工事費負担になったりします。
もちろん、ネット回線の導入工事を最初からやらなければいけない場合もあります。
ここが結構めんどうなので、様々な施策を打つより解約防止策に最適だったのです。
解約防止、他社移転抑制に費用を掛けるより、ネットと携帯電話をまとめてもらった方が安上がりで済む、と言われています。
利用者にも事業者にもメリットがある事なので、現在、携帯電話会社はこぞってセット割引を推奨しています。
現在提供されいるセット割引
NTTドコモ 『ドコモ光セット割』
まず、一番加入者数が多いドコモからです。
まず、ドコモはNTTの『フレッツ光』回線を、自社サービス『ドコモ光』として提供しています。
ドコモ光とは、フレッツ光回線またはケーブルテレビの設備を使ってドコモが提供する光インターネットサービスです。
プロバイダ料金一体型で月額4,000円からご利用になれます。ドコモ光とスマホをセットでご契約していると、スマホのパケットパック料金から割引になる「ドコモ光セット割」にも対応。
映像サービスなどのオプションサービスやサポートも充実しています。
一戸建て向けプランの場合、月額5,200円。集合住宅向けプランの場合、月額4,000円から提供されています。
そして、気になるセット割引はプランに応じて月額100~3,500円の割引となっています。
ドコモの特徴として、月額の最大割引料金は高いですが、主回線1回線からのみの割引になっている事です。
パケット料金が高いプランで契約すれば高い割引を受けられますので、家族まとめてドコモ、パケットシェア契約などがお勧めです。
ただしスマートフォンの料金は複雑で、
通話料金+パケット料金-インターネット割引-長期割引=月額料金
となりますので、皆さんの契約内容により料金が変わってしまいます。
一概に他社との比較は出来ませんが、『フレッツ光』利用中の方はドコモ光に変更をしてさっさと値引きを受けた方が安いのは間違いないです。
ソフトバンク 『おうち割 光セット』
続いて、ドコモと同じ『フレッツ光』回線を利用して『ソフトバンク光』として提供しているソフトバンクです。
こちらは、一戸建て向けは5,200円/月、集合住宅向けは3,800円/月と、ドコモ光と比較して集合住宅向けが200円/月安くなっています。
基本的に回線は同じ『フレッツ光』ですので、能力は同じです。
そして気になるセット割りは、毎月500円か1000円を1回線づつから割引きます。
ドコモと違い1回線ずつ割引が適用になるので、単純比較ですと回線が多ければ多いほど割引額が高くなります。
が、注意して頂きたいのが、オプションである光電話が割引適用条件である、そしてシェアパックや長期割引を含めると、どちらが安いとも一概に言い切れないので、ご注意下さい。
※情報は2019年1月時点の情報です。料金は変更になる場合があります。
au 『スマートバリュー』
『ネット+スマホのセット割引』の先駆け、ともいえる存在です。
現在は、プランによって1回線あたり500円又は1,000円の割引ですが、過去は一回線あたり2年間は1410円/月、3年目以降は934円/月と変動性の値引きを採用していました。
最大の特徴は、提携会社である地域のケーブルテレビを利用中の場合、割引特典が受けられる、と言うことです。
地上デジタル放送を受信するためケーブルテレビを契約している方は多くいらっしゃいます。また、ケーブルテレビの契約云々は別として、フレッツ光の提供エリア外の方も上記の2社の場合はセット割引特典が受けられません。
※ソフトバンクは光回線以外のネット契約でもセット割引は受けられます。
そういった環境の方にも、お勧めです。
最後に
携帯電話各社の固定回線とのセット割引についてお話しましたが、いかがだったでしょうか?
総務省の指導などもあり、一時期と比べて『スマホは他社乗り換えがお得』という割引キャンペーンなどは各社自粛する方向に向かっています。
今後、新生活シーズンに向けて新居に固定回線を引こう、と検討されている方もいらっしゃると思いますので、自身が契約する携帯会社のネットサービスをご検討してみては如何でしょうか?
それでは最後までお読み頂き、誠にありがとうございます。